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平成24年土木企業常任委員会  本文 開催日: 2012-04-24

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  1. 茨城県議会 2012-04-24
    平成24年土木企業常任委員会  本文 開催日: 2012-04-24


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    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 午後2時開議 ◯伊沢委員長 ただいまから,土木企業委員会を開会いたします。      ─────────────────────────────── 2 ◯伊沢委員長 初めに,本日の委員会記録署名委員を指名いたします。  八島委員と鈴木(定)委員にお願いいたします。      ─────────────────────────────── 3 ◯伊沢委員長 次に,本日の審査日程について申し上げます。  本日の委員会は,まず初めに,重点テーマであります「大震災からの復興と防災・減災に向けたいばらきづくり」について,執行部からの説明聴取を行った後,さきの委員会におきまして,委員の皆様から出されました御意見も踏まえまして,現在,各市町村から県に出されております要望事項の概要等についての説明聴取も行いますので,よろしくお願いいたします。  なお,本日の執行部の出席説明者は,土木部長,企業局長,次長のほか,議題に関係する課長などに限って出席を求めておりますので,あらかじめ御了承願います。  次に,本日出席している説明者の紹介をお願いいたします。  小野寺土木部長。 4 ◯小野寺土木部長 4月1日付で土木部長を拝命いたしました小野寺誠一でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  出席説明者の紹介に入ります前に,土木行政における最近の状況につきまして,簡単にではございますけれども,御報告申し上げます。  まず,昨年の東日本大震災において被害を受け,現橋が通行どめになっておりました鹿行大橋の新橋が,明後日,26日に供用開始いたします。  その他の道路,河川,港湾など公共土木施設等の復旧につきましても,引き続き復旧を着実に進め,一日も早い完全復旧に全力で取り組んでまいります。  また,今月5日に成立いたしました今年度の国の予算において,茨城港常陸那珂港中央埠頭地区の水深12メートル岸壁と,一般国道6号日立バイパスの整備が新規事業として正式に採択されましたので,整備促進に向けて努めてまいります。  その他,東関東自動車道水戸線につきましては,潮来インターチェンジから(仮称)鉾田インターチェンジの区間において,国により,昨日から用地幅杭の設置作業が,潮来市,行方市,鉾田市,それぞれにおいて開始されたところでございます。  土木部といたしましては,こうした交通ネットワークの整備を積極的に進めながら,震災からの早期復興とさらなる発展を目指した災害に強い県土づくりに全力で取り組んでまいりますとともに,県民が安全・安心,快適に暮らすことができる生活大県づくりの実現を目指してまいりますので,委員の方々におかれましては,よろしく御指導のほどお願い申し上げます。  それでは,3月の第1回定例会から執行部のメンバーも一新しておりますので,改めて出席説明者の紹介をさせていただきます。  着席順に御紹介をいたします。委員の皆様から,向かって私の左側からでございますが,次長の今橋裕麿でございます。
     都市局長の立藏義明でございます。  技監兼検査指導課長の浅見秀世でございます。  技監兼都市整備課長の藤枝宏之でございます。  続きまして,委員の皆様から向かって私の右側でございますが,総括技監の宇野光義でございます。  港湾振興監の中島洋でございます。  技監兼河川課長の澤畠守夫でございます。  2列目に参りまして,左側からでございます。  道路維持課長の青沼文彦でございます。  道路建設課長の小泉恵三でございます。  監理課長の岩田豊でございます。  技監兼下水道課長の大久保幸雄でございます。  企画監の伊藤敦史でございます。  技監兼建築指導課長の大津博之でございます。  港湾課長の富永幸一でございます。  用地課長の平塚弘之でございます。  3列目に参りまして,左側からでございますが,道路建設課高速道路対策室長の古平祐次でございます。  住宅課長の江原秀明でございます。  都市計画課長の大塚嘉久でございます。  営繕課長の山田茂でございます。  公園街路課長の小林政弘でございます。  港湾課港湾経営室長の松平正彦でございます。  河川課ダム砂防室長の勝山均でございます。  以上でございます。  今後とも,委員の方々の御意見や御提案を賜りながら,土木行政のなお一層の推進に取り組んでまいりますので,何とぞよろしくお願いいたします。 5 ◯伊沢委員長 次に,中島企業局長。 6 ◯中島企業局長 企業局長の中島敏之でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  出席説明者の紹介に入ります前に,ごあいさつを申し上げさせていただきたいと思います。  震災によりまして被災した企業局の水道施設につきましては,鰐川浄水場を除きまして,完了済みの状況でございます。  鰐川浄水場につきましても順次整備を進めており,場内整備を経まして,まもなく震災前の状況に復旧できる見込みでございます。  本年度は,震災からの復興に重点的に取り組みますとともに,震災を教訓といたしまして危機管理対策のさらなる強化を図り,安全で安心な水の安定的な供給に努めてまいりますので,委員の皆様におかれましては,よろしく御指導のほどお願い申し上げます。  それでは,企業局の出席説明者を紹介させていただきます。  次長の柴沼栄でございます。  総務課長の大塚誠でございます。  企画経営室長の河田英介でございます。  業務課長の野澤勝でございます。  施設課長の高野利夫でございます。  以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 7 ◯伊沢委員長 それでは,これより議事に入り,「大震災からの復興と防災・減災に向けたいばらきづくり」について,執行部の説明を求めます。  初めに,富永港湾課長。 8 ◯富永港湾課長 それでは,右上に閉会中委員会資料,下段中央に土木部と表記してございますA3版横長の資料で御説明させていただきます。  資料を開いていただきまして,1ページをごらんください。  港湾につきましては,港湾の整備促進,広域インフラの連携による復興支援といたしまして,現状と課題及び目指すべき方向性などを御説明いたします。  まず,現状と課題の1,東日本大震災からの復旧の,各港の復旧状況でございます。  茨城港日立港区では,公共岸壁13のうち6つの岸壁が利用を再開しており,第5埠頭地区を応急復旧して,完成自動車の輸出入に対応しております。  常陸那珂港区では,公共岸壁12のうち11の岸壁が利用を再開しており,北埠頭地区ガントリークレーンについては,今月末に1基が利用可能となり,5月末までには,もう1基が復旧する予定でございます。  大洗港区では,3つの公共岸壁すべてが利用を再開しており,苫小牧定期フェリー航路も震災前と同様に運航しております。  鹿島港では,11の公共岸壁すべてが利用を再開しており,北公共埠頭ガントリークレーンについても復旧が完了し,先月16日から利用を再開しております。  課題といたしましては,被災した岸壁の本格復旧を早期に完了して利用を再開すること,津波によって土砂が堆積した航路及び泊地をしゅんせつして水深を確保すること,さらに港湾施設などの耐震性を強化することであると考えております。  次に,2,各港の利用状況ですが,平成22年の茨城港,鹿島港を合計した取り扱い貨物量は8,968万トンで,過去最高を記録いたしました。  右側の取り扱い貨物量の推移という棒グラフに示してありますように,両港の合計の取り扱い貨物量は,平成21年のリーマンショックによる減少を除けば,平成22年まで順調に増加してまいりました。  平成23年は,東日本大震災により減少しておりますが,左側の平成22・23年月別貨物量のグラフに示すとおり,平成23年度の第3四半期には,前年度を上回る貨物量となっております。  課題といたしましては,震災により落ち込んだ取り扱い貨物量を回復することであると考えております。  次に,(2)臨海部への企業進出ですが,近年,茨城港,鹿島港の臨海部へ大手企業が相次いで進出しております。  日立港区では,日産自動車が北米向け完成自動車の輸出を開始したほか,東京ガスによるLNG基地の建設が,平成27年度を目標に進められております。  常陸那珂港区では,コマツと日立建機が相次いで進出し,世界各国へ大型建設機械の輸出が行われているほか,今後,平成25年度当初までに工場の拡張を行う計画でございます。  大洗港区では,明太子などで有名な東京かねふくが進出し,雇用促進が図られております。  鹿島港は,背後地に約180の企業が集積しておりますが,油脂化学メーカーに原料を供給する基地である「鹿島タンクターミナル」が,本年10月に開業を予定しているほか,中国木材においては,今年度工場を拡張する計画となっております。  課題といたしましては,企業活動に伴う貨物量の増加に対応した港湾空間を確保していくことであると考えております。  次に,資料の右側をごらんください。  定期航路の状況ですが,常陸那珂港区が16航路,日立港区,大洗港区がそれぞれ1航路,鹿島港が2航路となっており,建設機械やコンテナ貨物などが輪送されております。このうち,常陸那珂港区で5航路,鹿島港で1航路が,震災の影響により休止中でございます。  右側の国際コンテナ航路の図にもございますが,国際コンテナサービスとして,バンクーバー,シアトルなどとの北米航路,釜山,上海などへの韓国・中国航路が直行便で運航しているほか,シンガポール,タイなど東南アジアの主要港へ接続が可能なフィーダー航路が運航しております。  また,建設機械や自動車がそのまま乗り込めるRORO船や在来船サービスとして,北米,ヨーロッパ,オーストラリア,極東ロシアなどへの航路が運航しております。  国内では,釧路,苫小牧,北九州などへの定期航路があり,北海道へは,週31便が運航しております。  課題といたしましては,震災の影響で休止している定期航路を早期に再開すること,西日本への国内航路を充実していくこと,東南アジアとの間の貨物輸送について,利便性を向上することであると考えております。  次に,3,関東地域の物流拠点としての港湾サービスの充実でございます。  茨城港につきましては,県北部と北関東内陸部の玄関口として,北側ゲートウェイの位置づけがされております。昨年3月,北関東自動車道が全線開通したことにより,栃木県,群馬県からのアクセスが格段に向上し,北関東3県の連携が一層強化されたところでございます。  鹿島港につきましては,鹿島臨海工業地帯東関東内陸部の玄関口として,東側ゲートウェイの位置づけがされております。昨年5月には,鹿島港が穀物を対象品目とした「国際バルク戦略港湾」に選定され,臨港地区内の穀物関連企業や栃木県,千葉県など背後圏の畜産業などへ,安定的かつ安価に穀物物資を提供していくことが期待されております。また,現在,国と県の事業により外港地区の整備を進めているところであり,今年度末の供用開始を目指しております。  課題といたしましては,北関東自動車道全線開通効果を活用して集荷の拡大を図ること,東関道や圏央道の整備促進とその効果を生かした港湾整備を行っていくことであると考えております。  最後に,これらを踏まえまして,今後の目指すべき方向性ですが,1つには,地震等の災害時における緊急物資輸送の確保及び東京湾の災害時におけるバックアップ。  2つには,休止中の航路の再開・拡充や新規航路の誘致。  3つには,北関東道の全線開通による栃木県・群馬県からの貨物増への対応。  4つには,背後圏の産業競争力の強化や県民の暮らしの支援。  5つには,企業立地促進による地域経済の活性化や雇用促進などへの貢献。  6つには,津波を想定した減災対策の推進や沖合での波浪観測体制の強化を挙げております。  これらに基づきまして,本県の港湾が広域的物流拠点として役割を果たしていけるよう,関係機関と調整を図りつつ,今後の施策の検討を進めてまいりたいと考えております。  御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 9 ◯伊沢委員長 次に,小泉道路建設課長。 10 ◯小泉道路建設課長 引き続き,この資料の2ページをごらん願います。  1つ目のテーマでございます「復興を支える広域インフラの整備・活用」のうち,道路の整備促進,広域インフラの連携による復興支援について御説明いたします。  現状と課題でございます。  まず,現状でございますが,高速道路を中心にした現状をとらえようといたしました。  1,4本の高速道路整備状況でございます。  表をごらんいただきますと,常磐自動車道北関東自動車道につきましては全線開通済み,圏央道,東関道水戸線は整備中となっており,全体では約72%まで整備が進んでおります。  右側の高速道路ネットワーク図の青線が供用済み区間,赤線は未供用区間でございます。  2,東日本大震災における高速道路被害状況とその果たした役割でございます。  高速道路は75カ所被災いたしましたが,翌日から,常磐道や北関東道が緊急輸送に利用され,支援物資輸送や救援活動に重要な役割を果たしました。  中段の写真は,常磐道中郷サービスエリアにおける緊急車両への給油状況でございまして,東北地方支援に向かう自衛隊やタンクローリー車など緊急車両への給油を初め,救援支援拠点としての役割を果たしたところでございます。  次に,産業活動や交流の状況について御説明いたします。  3,高速道路と連携する物流拠点等の状況でございます。  (1),茨城港を拠点とする物流の現況でございます。常磐道,北関東道によって,主に北関東3県などとの物流圏を形成しており,道路は例といたしまして,完成自動車や建設機械の部品などの輸送を担っております。  具体例といたしまして,日産自動車栃木工場では,平成22年5月から,完成自動車北関東ルートで日立港区から輸出しております。写真は,日立港区に並ぶ完成自動車でございます。  また,平成21年8月からは,関東と苫小牧の貨物航路が,東京港から茨城港常陸那珂港区にシフトするとか,コマツ茨城工場日立建機臨港工場の拡大計画もあるとのことであり,茨城港を拠点とした物流が活発になる傾向となっております。  (2)鹿島港を拠点とする物流の現状でございます。  東関道,国道51号,北関東道によって北関東3県などとの物流圏を形成しており,道路は例といたしまして,畜産飼料や石油,木材などの輸送を担っております。  今後,中国木材の工場拡大計画や外港地区の機能強化などもあり,鹿島港を拠点とする物流がさらに活発になる傾向となっております。  (3),右側になります,茨城空港を拠点とする交流の現状でございます。  東関道,北関東道,圏央道の開通により,空港へのアクセス時間が短縮される地区が拡大しております。右の図は,茨城空港から1時間以内の地域を赤色で示し,その人口約340万人,2時間以内の地域は黄緑色で,特に濃い緑色は,他の空港より有利な地域として,その人口が約1,200万人となっており,活発な交流のもととなっております。  茨城空港の入場者数の表でございますが,平成23年度は,平成22年度から約25%増加しております。  拠点以外における物流,それから交流の現況でございます。  4,企業の立地状況でございます。
     高速道路の整備により,インターチェンジ周辺工業団地等への流通業や製造業等の企業の進出が進んでおります。  圏央道沿線の例といたしまして,古河名崎工業団地の日野自動車新工場,阿見東部工業団地雪印メグミルクなど,右側の写真は江戸崎工業団地でございますが,コメリ茨城流通センターでございます。  5,交流人口の拡大でございます。  北関東道が平成20年12月20日に,東北道まで開通いたしました。これによって,観光客数が増加しております。例えば,写真のひたち海浜公園ですが,平成20年度から平成21年度,これは表の括弧書きでございますが1.09倍,平成22年度は1.25倍と入場者が増加しております。  6,課題でございます。  このような現状から,1つ目は圏央道,東関道に未接続区間があり,早期に高速道路ネットワークを形成する必要があります。  2つ目は,さらなる機能強化が図られる茨城港や鹿島港などの物流拠点と,北関東3県などとの連携を強化する必要があります。  3つ目は,県外からの観光客に対する県内主要観光地や茨城空港などへの利便性を向上させ,さらなる交流人口の拡大を図る必要があります。  目指すべき方向性でございます。  このような現状と課題を踏まえ,1つ目は高速道路の未接続区間の早期解消,2つ目は陸・海・空の広域交通ネットワークの強化,3つ目は広域交通ネットワークを補完するソフト対策の強化,これらを今後目指すべき方向性としようとするものでございます。  以上が,このシートの説明でございます。  さらに,引き続きまして,3ページをお願いいたします。  これは2つ目のテーマでございます「防災・減災に向けた地域づくり」のうち,道路の防災・減災対策の強化について御説明いたします。  昨年12月の委員会において,防災上重要な施設等へのアクセス強化を図り,災害時における代替ルートの確保や災害時に支障となる箇所の対応などにより,防災を支える幹線道路ネットワークの強化を図ること,との提言を踏まえまして,今回,災害時に重要な役割を果たす緊急輸送道路に焦点を当て,まとめたところでございます。  現状と課題でございます。  現状につきまして,1,緊急輸送道路の現状。緊急輸送道路とは,災害時に効率的な緊急輸送を行うため,あらかじめ防災拠点を相互に結ぶ道路として指定されております。  まず,図は緊急輸送道路ネットワークでございまして,1次緊急輸送道路は黒や赤で示しており,県庁所在地や重要港湾などを連絡する高速道路や直轄国道,県管理道路の一部で形成されております。  2次緊急輸送道路は,青い細い線で示しておりまして,1次緊急輸送道路と市町村の庁舎や災害医療拠点などを連絡する県管理道路で形成されております。表に,緊急輸送道路の概要を示しております。  表の下から2段目ですが,県管理道路の延長は1,712キロメートル,長さ15メートル以上の橋梁は455カ所,このうち,耐震対策実施済みは252カ所,要対策箇所は203カ所でございます。  2,緊急輸送道路の被災と復旧状況でございます。  (1)高速道路につきましては,75カ所被災いたしましたが,翌日から常磐道や北関東道などが緊急輸送に利用され,支援物資輸送救援支援活動に重要な役割を果たしました。  復旧の代表例といたしまして,右側の写真でございますが,常磐自動車道那珂インターチェンジ付近の盛土での大規模亀裂箇所について,6日間で応急復旧し,3月21日には一般開放されました。  (2)直轄国道につきましては,通行どめが10カ所で発生しましたが,48時間以内に8カ所が解除,3月23日には残る2カ所も解除され,物資輸送や日常生活の回復に重要な役割を果たしました。  写真の1つ目は,国道6号北茨城市磯原の津波による通行どめでございます。このような状況でしたが,山側に並行する県道里根神岡上線バイパスが,代替路の機能を果たしました。  写真の2つ目は,国道51号大洗町成田の路面亀裂でございます。この区間は,4車線のうち,被害の少なかった山側の2車線を3月23日に開放し,12月26日には全面開放となっております。  右側に移ります。(3)県管理道路についてでございます。  この表は,被災状況別の復旧状況を示してございます。震災直後,合計55カ所が通行どめとなりました。表の一番右側の通行どめ計というところです。48時間以内では,緊急輸送道路の機能を確保するため,主に路面や橋梁取り付け部の段差を応急復旧し,表でございますが,路面段差5,それから橋梁取り付け部段差6,橋梁施設損傷3,その他1,合計15カ所の通行どめを解除しております。これは,県内建設業者土木事務所が緊密に連携して,迅速に対応できたためと考えております。  しかし,一部,復旧状況や迂回路などの情報提供が不十分であった点もございました。  1ヵ月たちますと,1カ月以内では,日常生活の回復のため,橋梁取り付け部の段差や津波箇所の応急復旧を進め,さらに24カ所の通行どめが解除いたしました。  例えば,写真でございますが,国道245号日立市みなと町では,液状化による路面沈下・陥没があり通行どめとなりましたが,4車線のうち被害が小さかった2車線だけは,3月19日に通行どめを解除いたしました。  1年以内となりますと,主に橋梁の支承損傷など,長い期間を要する箇所の復旧を進め,さらに14カ所の通行どめを解除いたしました。また,一番下の写真でございますが,国道293号里川橋においては,本橋の損傷が激しいため,仮橋による迂回路を設置して,通行どめを解除したものでございます。  5,現在でございます。  表の備考欄の一番下にありますように,鹿行大橋と新川江戸崎線の2カ所が通行どめでございます。  このような被災と復旧状況から,3,緊急輸送道路の課題でございます。  1つ目は,緊急輸送道路ネットワークの速やかな機能発揮。2つ目は,復旧に長い期間を要する箇所──主に橋梁箇所かと思われますが,それの強化。3つ目は,復旧状況や迂回路などの正確かつ迅速な情報収集と周知。これを課題としたところでございます。  このような現状と課題を踏まえ,目指すべき方向性でございます。  1つ目,東日本大震災の検証とそれらを踏まえた緊急輸送道路の整備。2つ目,経済・産業や生活の復興を支援するネットワークとしての強化。3つ目,復旧状況や迂回路などの正確かつ迅速な情報の収集・提供手段の充実。これらを今後目指すべき方向性としようとするものでございます。  以上,説明でございます。よろしくお願いいたします。 11 ◯伊沢委員長 次に,澤畠技監兼河川課長。 12 ◯澤畠土木部技監兼河川課長 それでは,河川課に係る防災・減災対策の強化について御説明させていただきます。  資料は4ページをお開きください。  初めに,現状と課題でございますが,豪雨や洪水などの自然災害に加え,東日本大震災の教訓から,津波,地震に対する備えの必要性についても再認識したところでございます。  現状と課題の,まず第1でございます。津波でございますが,東日本大震災の津波により,本県では251棟の家屋が浸水し,浸水面積は25.4平方キロメートルと,広範囲にわたり被災いたしました。  また,公共土木施設におきましても,海岸堤防で28カ所,河口部の河川堤防で20カ所の被災を受けました。  このような中,昨年12月に,国の中央防災会議により決定された防災基本計画におきまして,これからの津波対策には,これまでの海岸や河川の堤防整備などのハードな対策に加え,津波浸水想定を踏まえた避難施設の確保などのソフト対策の組み合わせにより,津波に強い地域づくりを推進することが盛り込まれたところでございます。  そのため,対策の基本となる津波の想定に当たっては,2つのレベルの津波を想定することとし,1つは発生頻度が100年程度と比較的高く,海岸の堤防などで浸水を防ぐためのハード対策の基本となる津波,すなわちL1津波と称しております。もう一つは,発生頻度が500年から1,000年に1度程度と低いものの,一度起こると広範に甚大な被害が及ぶため,住民避難を軸とした総合的な対策を講じる必要がある最大クラスの津波,L2津波を想定することとされております。  このようなことから,本県では,茨城沿岸津波対策検討委員会を設置いたしまして,検討を行ってきたところでございます。この委員会におきまして,この2つのレベルの津波を想定するとともに,L2津波においては津波浸水想定区域を,L1津波では,海岸や河口部の堤防の計画高を設定する予定としております。これらの検討につきましては,5月末ごろに予定している委員会で決めていきたいと考えております。  以上のことから,この検討を踏まえ,今後の課題といたしましては,L1津波に対応した海岸や河口部の堤防のかさ上げなど,速やかなる整備が必要であること。  L2津波に対しても,警戒避難体制の整備など,ソフト対策を軸とした減災対策を進めることが必要であります。  海岸部で,背後地が急傾斜地となっている箇所においては,高台への迅速な避難のため避難路の整備が必要だと考えております。  次に,2の地震についてでございます。  東日本大震災では,県が管理する河川で184カ所,海岸で28カ所,砂防施設で3カ所の合計215カ所の被害を受けました。その多くは,地盤沈下や液状化による堤防の沈下や崩落の被害によるものでございます。  以上のことから,課題といたしましては,河川や海岸の堤防の強化が必要であると考えております。  次に,右側に移りまして,3の水害でございます。  右図のグラフでございますが,日最大1時間降水量の推移をごらんいただきたいと思います。これは,1時間に50ミリ以上の雨が降った回数を,5年ごとにまとめてグラフ化したものでございます。各年次ごとに近年多発してきておりまして,浸水被害のリスクが増加してきていることがおわかりになるかと思います。  また,すぐ下の水門や排水機場の河川管理施設の供用年数の推移のグラフをごらんください。県が管理する治水上重要な12の施設中,供用年数が耐用年数の40年を上回るものが,現時点で2施設であり,今後はさらにふえてまいります。  以上のことから,課題としては,河川改修のさらなる推進が必要であること,河川管理施設の老朽化に適切に対応する必要があると考えております。  次に,4の土砂災害でございます。  毎年,がけ崩れ等の土砂災害が発生しております。土砂災害を未然に防ぐため,対策事業を鋭意進めているところですが,整備率はいまだ23%にとどまっております。  また,地域住民の土砂災害に対する危機意識についても,まだ十分であるとは言えず,迅速な避難行動がとれるかどうか懸念されております。  以上のことから,課題といたしましては,土砂災害要対策箇所の整備の推進を図ること。警戒避難体制を整備するためにも,土砂災害警戒区域等の指定が急務であると考えております。  以上,津波,地震,水害,土砂災害の4つの災害に対する課題を踏まえ,目指すべき方向性を5つ挙げました。  まず,津波でございます。  1つ目は,津波対策の推進でございます。L1津波に対する海岸や河川の河口部の堤防整備を進めること。また,海岸部の急傾斜地崩壊防止施設整備に当たりましては,避難路等の確保に配慮することです。  2つ目は,地震対策の推進でございます。軟弱な地盤上の堤防につきましては,速やかに点検し,必要に応じ堤防強化の対策を検討すること。また,河川河口部の堤防につきましては,津波対策とあわせ強化を検討することです。  3つ目は,水害対策の推進でございます。河川の整備に当たりましては,浸水被害の発生状況や市街地の状況等を勘案し,整備箇所の重点化や効率的・効果的な整備の推進を図ること。また,防災調節池や貯留浸透施設などを用いた多様な治水対策による整備効果の早期発現に努めることです。また,河川管理施設の老朽化に対しても,長寿命化対策を推進することでございます。  土砂災害対策の推進でございますが,病院や福祉施設などが立地する要対策箇所の重点的な整備を推進することです。  最後に,ハード整備と一体となったソフト施策による安全確保でございます。これまでの堤防等のハード整備による防災対策に加えて,今後は地域の特性を踏まえ,警戒避難体制の整備など,ソフト対策を組み合わせることが重要となってきております。具体的には,県が作成する浸水想定区域図等をもとに,市町村が作成することになりますハザードマップについて,技術的な支援を行い,住民に対する周知を促進することです。  また,土砂災害警戒区域の指定や河川情報の提供などを通じまして,警戒避難体制の整備を促進したいということです。  これらのソフト対策を進めるためには,地元の協力が不可欠であり,市町村や関係団体との連携を強化し,必要な施策を推進することでございます。  以上で,河川課の説明を終わらせていただきます。 13 ◯伊沢委員長 次に,小林公園街路課長。 14 ◯小林公園街路課長 それでは,県営都市公園における防災・減災対策の強化をテーマに,現状,課題,目指すべき方向について,順を追って説明させていただきます。  お手元の資料は5ページでございます。  まず,1番の防災・減災における県営都市公園の現状でございますが,(1)防災上の位置づけでございます。現在,土木部において整備または管理しております公園は,右の表のとおり19カ所の公園がございます。そのうち,市町村または県の地域防災計画,さらには第4次地震防災緊急事業五箇年計画で位置づけられている公園は,偕楽園を初め,赤枠のついた10カ所の公園が,防災設備機能の強化を進めることとしております。  次に,(2)県営都市公園の防災上の主な役割でございます。  まず,1つに,救急避難の場であること。2つ目に,救援物資や救急医療などの救援活動の場となること。3つ目に,復旧・復興活動拠点の場となること。4つ目に,周辺の火災から延焼を防止することなどが挙げられます。  次に,(3)県営都市公園の主な防災施設の設置状況についてでございます。  まず,臨時ヘリポートの状況でございますが,大子広域公園,鹿島灘海浜公園など5つの公園で整備済みとなっております。下の写真のように,ヘリの発着に支障となる遊具などは設置せず,通常時は,多目的広場として利用されております。  次に,耐震性貯水槽でございますが,偕楽園には防火用,県西総合公園には飲料用が設置されております。下のイメージ図のとおり,地下に貯水タンクを設けて,災害時には飲料水が供給できるようになってございます。  3つ目の,非常用照明設備でございます。砂沼広域公園に一部整備されております。この照明は,停電時に安全な避難・誘導を図るために,太陽光で日中に電気を蓄え,夜間に明かりを供給するものでございます。  最後に,備蓄倉庫でございます。現在,県西総合公園のみ整備されております。この備蓄倉庫は,県西地域における広域防災活動拠点の一施設として,防災・危機管理課が設置・管理しているものでございます。  その他といたしまして,昨年の3月11日の東日本大震災において,洞峰公園及び霞ヶ浦総合公園の体育館を避難箇所として活用しております。体育館は,耐震基準を満たしていたため,大きな被害を受けなかったことから,県内外から34日間にわたって延べ1万398人の方々の受け入れを,一時的避難生活の場として,市と連携しながら提供してきたところでございます。  右に移りまして,災害発生時,さらに発生後,そして,応急復旧段階に対応できるための公園として,県営都市公園の防災機能の強化を図るためには,大きく3つの課題がございます。  まず,(1)東日本大震災の教訓による避難や救援活動などの拠点となるための防災施設の早急な整備でございます。夜間の停電時に安全な誘導などを図るため,太陽光を利用した非常用照明設備や屋内照明のための自家発電装置の整備,また,断水時に飲料水などの生活用水を供給できるよう耐震性貯水槽や井戸の整備,さらに,衛生面を確保するための非常用便所の整備が急務であります。  参考までに,右端に東日本大震災の被災状況を記載しております。電気におきましては,ほぼすべての43市町村で停電がなされ,上水道にありましては,約9割の38市町村で全域または一部に断水が起こりました。県全域にわたり被災を受けたところでございます。  次に,(2)地域防災計画等に位置づけられている公園の着実な整備でございます。これらの公園は,緊急時の避難場所や支援物資,臨時ヘリポートなどのさまざまな活動拠点となることから,有事の際に活用できるよう着実に整備していく必要があります。  最後に,(3)市町村や県他部局との協議・連携でございます。備蓄物資については,各市町村や県他部局で計画を進めているところですが,それらを含め備蓄倉庫のあり方について,相談,協議があった場合には,設置場所や搬入路などについて積極的に協議・調整し,また,避難場所として受け入れをする場合には,避難場所の運営・管理を担う市町村と連携して対応していくことが必要であります。  以上により,目指すべき方向性についてでございますが,東日本大震災での教訓を生かしまして,県の地域防災計画や今後改訂するであろう市町村の地域防災計画を踏まえながら,県と市とでやるべき役割を明確にいたしまして,偕楽園,洞峰公園などの10カ所の公園につきまして,防災施設の整備を早急に進めてまいりたいと考えております。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 15 ◯伊沢委員長 次に,大塚都市計画課長。 16 ◯大塚都市計画課長 それでは,「防災・減災に向けた地域づくり」のうち,復興に向けたまちづくりの支援につきまして,御説明申し上げます。  お手元の資料6ページをお開き願います。  まず,資料左側の現状と課題でございます。  1番目の被災の状況でございますが,東日本大震災により,本県におきましても,日立市や高萩市,常陸大宮市など8市におきまして,最大震度6強を初めとする強い揺れに加え,津波や液状化等により甚大な被害が発生しました。  本県の特徴的な被災であります津波につきましては,沿岸全域に大規模な津波が襲来し10市町村で浸水被害が発生,犠牲者が6名,5,000棟弱の住宅が被災しました。  また,液状化につきましては,茨城県全体の44市町村のうち,その約8割に当たります36市町村で発生しました。特に,河川や湖沼周辺の低地部,沿岸部の埋立地などで多数発生しており,9,000棟を超える住宅が被災しております。  都市部におきましては,津波では避難施設,避難体制等が十分に確立されていなかったことから人的な被害が発生し,沿岸部の住居地域,産業地域等においては,大規模な浸水被害等が発生しております。  また,低地・埋立地等において,広範な範囲で面的に液状化被害が発生しており,場所によっては,再度,液状化する危険性が指摘されておるところでございます。  道路や鉄道の被災による交通の混乱,電気・水道などのライフラインの寸断により,県民の生活につきましても,甚大な影響を受けました。
     また,物流・供給網の寸断による燃料不足や原材料の調達のおくれなどにより,企業の生産活動も一部停止を余儀なくされました。  消防署や市町村庁舎などの防災拠点施設につきましても,被災により救援活動,応急復旧活動に支障を来したところでございます。  このように,過去最大級の巨大地震により想像を絶する被害が発生し,従来のまちづくりにおいては,今回のような大規模な津波・液状化に対応していないということが明らかとなりました。また,県土全域で広域的に被災しております。  次に,資料右側の2番目,震災を踏まえたまちづくりでございます。  本県では,将来の目指すべき都市像を実現するため,県土全体のまちづくりの基本方針を定めた茨城県都市計画マスタープランを策定しております。  現行の都市計画マスタープランでは,河川や公園・緑地などの防災機能の強化,市街地の防災性向上等の方針は示されているものの,今回の地震のように,広域かつ大規模な地震災害については想定されておらず,将来を見据えたまちづくりの観点においても,巨大地震への対応の重要性というものが顕在化してきたところでございます。また,国や県においても,基本方針の策定や上位計画等の改定を実施しております。  これらのことから,震災を踏まえたまちづくりにおいて,本県の地域特性に応じた,地震災害に強いまちづくりの方針を示すことが重要な課題と考えております。  次に,3番目の市町村の復興に向けた取り組みでございますが,現在,被災市町村のうち,復興計画を公表した市町村は8市村となっております。また,市町村では,地震に強いまちづくりに向け,津波避難施設や公共施設の耐震化等のインフラ整備が急務となっておりますが,本県の復興交付金の第1回の配分額は,約105億円の申請に対し,約28億円となっております。  さらに,復興まちづくりを円滑に進めるに当たりましては,家屋移転,用地取得,住民負担等を伴う場合があるということから,的確な計画立案と住民との合意形成が不可欠であります。  これらのことから,市町村の復興に向けた取り組みについて,復興を円滑に進めるため,復興に向けた基本理念や施策等を定めた復興計画の策定,早期に復興を目指すための財源の確保,被災住民との合意形成等の業務を円滑に進めるための人材の確保,情報等の収集が重要な課題と考えております。  最後に,目指すべき方向性でございます。  1点目の震災を踏まえたまちづくりの課題に対しましては,本年中を目途に都市計画マスタープラン(震災対策編)を策定し,今後のまちづくりの基本的な方向性や具体的な施策等について提示し,市町村の復興計画や市町村都市計画マスタープラン等に反映していくことにより,地震災害に強いまちづくりの実現を目指してまいります。  2点目は,市町村の復興支援でございます。  復興に向けた市町村の取り組みを推進するための課題に対しましては,復興計画の早期策定,財源確保に向けた効果的な復興交付金事業計画の策定,広域的視点からの技術的助言や情報提供,国の支援制度等の活用について,円滑かつ迅速な復興に向けた市町村支援を行ってまいります。  復興に向けたまちづくりの支援につきましては,以上でございます。  よろしくお願いします。 17 ◯伊沢委員長 次に,浅見技監兼検査指導課長。 18 ◯浅見土木部技監兼検査指導課長 同じ資料の7ページをお開き願います。  3つ目のテーマ「災害時の関係団体等との連携」のうち,災害協定及び応急復旧資材の備蓄等に係る建設業者,市町村との連携について御説明させていただきます。  まず,現状と課題でございます。  初めに,1,東日本大震災等の災害発生時における応急復旧等の現状についてでございます。  (1)としまして,災害協定を締結している関係団体等との連携と応急復旧の状況でございますが,東日本大震災時には,社団法人茨城県建設業協会など災害協定を締結している関係団体と連携いたしまして,応急復旧活動等を迅速に行ったところでございます。  具体的には,下の表に記載のとおり,被害状況調査や亀裂が入りました路面を砕石などで埋め戻すなどの道路交通の安全確保,施設の応急復旧,橋梁の緊急点検,被災した建物についての応急危険度判定士の派遣などでございます。  右の写真は,竜ケ崎工事事務所内に建設業協会竜ケ崎支部と合同で災害対策本部を設けまして,工事事務所と一体となって応急復旧等の対応に当たった状況や,県道の応急復旧,被災建築物応急危険度調査の状況でございます。  また,今回の震災は大規模で広範囲な災害であったため,災害協定を締結していない関係団体からの応援もいただきまして,被災した橋梁の点検や災害復旧に係る設計等の協力をいただいたところでございます。  次に,(2)国や市町村,水防団等の関係機関との連携による被災箇所の情報収集や応急対策等の実施についてでございます。  東日本大震災時には,路面の損傷や津波冠水などにより,県内各地で道路が通行不能となったため,通行できなくなった箇所につきまして,国や関係市町村と調整を図りまして迂回路を設定するなど,交通の確保を図ってまいりました。  また,昨年9月の台風15号による災害発生時には,地元の水防団や国,近隣市町村及び建設業協会と連携しまして,夜を徹して土のう積みなどの水防活動を実施し,被害の軽減に努めたところでございます。  次に,資料右側にお移り願います。  (3)東日本大震災時における応急復旧資材等の調達状況でございます。  東日本大震災時には,県で備蓄していた資材だけでは不足しましたことから,関係団体や国,近隣県から資材を調達し応急復旧に当たったところでございます。  具体的には,茨城県常温合材協会からの常温合材の無償提供や,建設機械メーカーからの建設機械の無償貸与を受けましたほか,砕石や生コンクリート,アスファルト合材につきましては,県土木部指定工場から安定的に供給を受けたところでございます。  さらに,災害時広域相互協力協定などに基づきまして,関東地方整備局や近隣県から大型土のうやブルーシートなどの提供を受け,応急復旧活動を行ってまいりました。  下の写真は,貸与を受けました建設機械により,茨城港常陸那珂港区におきまして,液状化被害を受けた舖装の掘削・再利用を図っている状況や,提供を受けました大型土のうやブルーシートにより,崩壊した堤防の応急対策を実施している状況でございます。  次に,中ほど2,大規模災害発生時における連携や資機材の調達に関する課題でございます。今回の東日本大震災の災害対応を行う上で,次のようなさまざまな問題点や課題が生じたところでございます。  まず,1点目といたしまして,県と協定を結んでいる団体等だけでは不十分であったため,協定を締結していない関係団体にも,初期対応への協力を要請する必要が生じました。  2点目として,電話がつながらないなど通信障害の影響により建設業協会等との連絡が取れず,連携に支障が生じましたこと。  3点目としまして,国や市町村との連携不足により,被災箇所の情報収集や共有化におくれが生じ,応急復旧に支障が生じましたこと。  4点目として,備蓄していた応急復旧資材が不足したこと。  5点目として,災害応急対策車両に対する燃料が不足したことなどでございます。  このため県では,東日本大震災以降のこれまでの対応といたしまして,新たにコンサルタンツ協会や交通安全施設業組合など5団体と災害協定を締結し,現在,18団体と協定しております。また,このほか大型土のう,ブルーシートなどの応急資材の備蓄を増強してまいりました。  また,東日本大震災における応急復旧対応状況等の経験を踏まえ,より一層の連携を図り災害対応力を強化するため,建設業協会と災害対応に関する意見交換会を実施しております。  最後に,このような課題などを踏まえまして,目指すべき方向性でございます。  今後の災害発生時に備え,関係団体等とのさらなる連携強化による災害対応の迅速化を図るため,下の赤で囲みました5つの方向性をお示ししてございます。  まず,1点目としまして,今回の震災を踏まえ協力が必要な団体と協議を進め,災害協定締結団体のさらなる拡充を進めてまいります。  2点目ですが,官・民による情報伝達訓練など,関係団体などとの連絡通信手段の充実と連携体制の強化を検討してまいります。  3点目では,インターネットの活用などによる情報共有化や連絡調整会議の開催など,国や市町村との情報共有化等,連携に向けた仕組みづくりを検討してまいります。  4点目では,常温合材など長期間備蓄ができない資材の供給方法など,関係団体等との連携による資機材の調達体制の整備を検討してまいります。  最後に,5点目でございますが,災害応急対策車両の燃料調達が円滑に進みますよう,県地域防災計画に基づきまして,燃料の調達体制の整備の方法を検討してまいりたいと考えております。  検査指導課からの説明は,以上でございます。  御審議のほどよろしくお願いいたします。 19 ◯伊沢委員長 次に,岩田監理課長。 20 ◯岩田監理課長 それでは恐れ入りますが,最後になります,8ページをお開きいただきたいと思います。  土木事務所等出先機関の災害対応につきまして,御説明申し上げます。  初めに,東日本大震災による土木事務所等のライフライン被害・対応状況についてでございますが,まず電気につきましては,全庁舎で停電したため,合同庁舎入居の3事務所及び竜ケ崎工事事務所におきましては,庁舎付属の非常用自家発電設備により対応いたしたところでございます。その他の単独庁舎8事務所におきましては,ポータブル発電機により対応いたしましたが,容量が十分ではなかったことから,照明やパソコン等限られた機器類のみにしか使用ができない状況でございました。  次に,通信でございますが,地震発生直後は,すべての事務所で一般電話・携帯電話とも使用ができなくなり,うち4事務所では,1週間程度一般電話が使用不能となってございました。  ただし,各事務所に設置されております防災電話及び防災ファクシミリにつきましては,専用の自家発電設備によりまして,停電時におきましても使用が可能でございましたが,これら防災通信については,県や市町村の行政機関同士での連絡にのみ使用可能でございまして,災害現場からの情報収集や応急復旧作業に従事する職員との連絡には使用ができず,現地での迅速な状況把握に支障を来す場合もございました。  次に,燃料につきましては,御存じのとおり,ガソリン等の供給不足によりまして,職員の通勤にも支障が生じたり,大変な混乱が生じたわけでございますが,各土木事務所の災害復旧車両やパトロール車両への給油につきましては,通常取引を行っておりますガソリンスタンドで給油を行い,在庫がなくなった場合は,県災害対第本部から情報提供のありました指定給油所を利用し対応いたしましたが,近隣にない事務所もあり,課題を残したところでございます。  最後に,水の確保でございますが,受水槽を有する事務所においては,そのストック分で対応し,その他,市の給水車や職員個人宅の井戸から供給をするなどして対応した事務所もございました。  以上が,災害発生当時の各事務所における状況でございますが,応急活動拠点として位置づけられておりますことから,その機能を十分に発揮するためには,今後の課題といたしまして,災害発生時において事務所運営に最低限必要となる電力をいかに確保するか。通信手段につきましても,被災現場や復旧作業現場の職員に対して,即時に連絡が取れる代替手段をいかに確保しておくか。また,車両の燃料確保につきましても,災害時において円滑に燃料を確保することができる体制を確立することが,必要であると考えております。  次に,右の欄をごらんいただきたいと思います。  2の東日本大震災における人員体制の状況でございます。  まず,初動対応といたしましては,各土木事務所におきまして,震災発生後直ちに職員総出で被災状況の把握に努める一方,被災現場の安全確保に努めたところでございます。  本庁におきましては,事務所からの情報収集におきまして,被災箇所の数が余りにも膨大で,現場確認をするにも事務所では人手が十分に確保できない状況にあることから,国や建設関係団体など関係機関に協力を要請いたしました。  国からは,震災の翌日12日に,26名の緊急災害対策派遣隊──TEC-FORCEと呼んでおりますが,お迎えし,県内被災箇所の説明後,直ちに土木・河川・港湾の被災箇所の調査や災害復旧の指導などの御支援をいただきました。なお,県への支援後は市町村に派遣をされまして,県及び市町村への派遣は,総勢249名に上ったところでございます。  被災現場の状況確認や安全確保が一段落した後は,応急復旧工事を進めながら,災害査定申請のための設計書等の書類作成に取りかかったわけでございます。  申請に係る業務につきましては,被災箇所数が膨大であり,かなりの労力を要することから,被災箇所の多い土木事務所等における人員確保のため,当初は,本庁や比較的被害の少なかった県西方面の土木事務所から技術職員を派遣し,その後,4月18日からは国土交通省関東地方整備局の各事務所や,関連団体でございます関東建設弘済会などから,36名の応援をいただいたところでございます。  また,県管理の施設ばかりでなく,市町村が管理する施設も災害査定を受けましたことから,災害査定業務に不なれな市町村に対しまして,各土木事務所が技術的支援に当たっております。  なお,図にも示してございますように,震災発生直後の初動対応から災害査定申請に係る書類を作成していた期間は,応急復旧の工事を発注しながら,災害査定申請のための設計積算業務を行いつつ,また査定を受け,さらに工事を発注していくという大変錯綜した状況に現場はあったわけでございます。したがいまして,担当する職員も,休日も休みを取れないなど長時間にわたる時間外勤務を強いられることとなりました。  このようなことから,災害発生時における技術職員の確保が課題であり,機動的な人員配置などにより災害復旧業務をスムーズに執行する必要があると考えております。  今後の目指すべき方向性といたしましては,応急活動拠点の整備・災害対応体制の充実が必要と考えております。  具体的には,まず土木事務所等の機能強化でございますが,停電時における電力確保や,一般電話が使用不能となった際の通信手段の確保をいかに図るかでございます。また,燃料確保につきましては,県の地域防災計画に基づく燃料調達ルートを活用することであると考えてございます。  次に,災害対応体制の充実でございますが,まずは,県内部での応援体制として,他部局を含めた本庁や被災箇所が比較的少ない事務所から,被害の大きい事務所ヘ一定期間職員の派遣をするなど,柔軟な人員配置によりまずは対応すべきと考えております。  また,県の内部の応援だけでは対応し切れない場合には,当然,国あるいは他県からの職員派遣について,体制自体が確立されておりますことから,積極的に活用し,今後の課題といたしまして,県を退職した技術系職員の方々を今後活用できないか,検討してまいりたいと考えております。  さらに,東日本大震災の経験を今後に生かすためにも,震災直後の緊急対応や応急復旧,資材調達等の状況を記録・整理しておりますことから,今回の災害対応で得た貴重なノウハウを土木部の職員が共有し,継承していく必要があると考えておるところでございます。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 21 ◯伊沢委員長 最後に,企業局高野施設課長。 22 ◯高野企業局施設課長 それでは,企業局におけます防災・減災対策の強化について,御説明させていただきたいと思います。  資料は,変わりまして,同じくA3横長ですけれども,企業局のほうで作成した資料でございます。よろしくお願いいたします。  まず,現状と課題でございます。  被害状況につきましては,ページ左側上段のほうをごらんください。  浄水場施設では,沈殿池のひび割れ,それから電気機械設備など10浄水場で76カ所の被害を受けました。特に鰐川浄水場では,右側の写真でごらんいただけますとおり,ほぼ場内全域で液状化現象が起こりました。その結果,共同溝の浮き上がり,それから施設間をつなぐ配管の離脱・破損,これらによりまして,浄水場としての機能が失われることになったわけでございます。  管路では,亀裂や継手部の離脱など130カ所ほど被災を受けております。その被害総額は,約40億円となったものでございます。  復旧状況につきましては,左側下段に応急復旧,それから右側上段に本格復旧の状況を記載してございます。  応急復旧,左側の写真ですけれども,こちらは神栖市の事例でございます。道路を横断して設置されておりました構造物がございます。その下に私どもの管が埋設されておりましたので,管路の漏水が補修困難ということがございました。このことから地上に仮配管をした箇所でございます。  右側の写真,こちらは那珂市内の事例でございます。道路が崩落して鋳鉄製の管路が抜け落ちてしまったことから,応急工事として仮配管を行ったものでございます。  このような応急工事によりまして,上水は震災後2週間,それから工業用水は9日後までに送配水を開始いたしました。  本格復旧の状況でございますが,被害の大きかった鰐川浄水場では,6月下旬ごろまでの復旧に向けまして,鋭意工事を実施してございます。  その他の浄水場の機械設備,それから管路施設につきましては,平成23年度中に復旧が完了しております。  課題として表記しておりませんけれども,私ども常に安全で安定した水を供給すること,これが課題と考えているところでございます。  これを踏まえまして,次に,目指すべき方向性につきまして御説明させていただきます。ページ右側の中段より記載してございます。  県民生活や産業活動にとりまして,安全で安定した水の供給,これは不可欠な条件でございます。このため企業局では,従来より危機管理対策を実施してまいりました。今後,今回の震災の経験を踏まえた危機管理対策の強化を図ってまいりたいと考えてございます。  まず,水道施設の耐震化でございます。  阪神淡路大震災を契機としまして計画されて実施しておりました管理本館,それから薬品注入棟などの耐震化は,平成25年度の完了を目指して施工しております。  一方,管路につきましては,地盤の液状化等で耐震化が必要と判断されるおおむね300キロメートルございますが,こちらについては,今後10年で整備したいというふうに考えてございます。  次に,浄水場間のバックアップ強化でございます。  現在,緊急連絡管としまして霞ヶ浦浄水場と利根川浄水場,それから水戸浄水場と涸沼川浄水場など5カ所の整備が済んでおります。  今後は,関城浄水場と水海道浄水場,鹿島浄水場と鰐川浄水場など,新たに5カ所の整備を目指しております。  3つ目は,補修資材等の備蓄の拡充でございます。  企業局の場合,77種類ほど補修資材が必要でございまして,昨年度末までに,77種275個を備蓄したところでございます。本年度から,ホームページで保有状況を公表しておりまして,県内市町村との情報の共有化を進めているところでございます。
     4つ目は,液状化対策でございます。  鰐川浄水場では,共同溝の継ぎ目から土砂流入を防止するというような材料,それから大きな変位があっても外れない配管材料を使用するなどの液状化対策を行っております。ほかの浄水場につきましても,今後の調査検討を行ってまいります。  5つ目,こちらは非常用自家発電設備の設置でございます。  企業局ではこれまで,常用と予備という2回線で受電をしておりましたので,非常用自家発電を設置しない方針としてございました。しかし,今回の震災によりまして,停電が最長で43時間にも及んだというようなことがございましたので,その経験を踏まえまして,当面,鹿島浄水場と那珂川浄水場に非常用自家発電設備を設置することといたしました。  6つ目は,地下水資源の活用でございます。  企業局では,水道で日最大8,000トン,工業用水では日最大1万トンのこれらの地下水を取水できる井戸を所有してございます。災害時におけます緊急用の水の確保策としまして,これらの井戸の活用を検討してまいりたいと考えてございます。  7つ目は,災害時協力員制度でございます。  企業局OBの有します経験,それから技術力を災害復旧活動に活用する制度,こちらを平成22年12月に創設しておったところでございます。現在11名の方に登録をいただいております。昨年の震災では,非常に有効な戦力となったことから,さらなる拡充を図ってまいりたいと考えてございます。  最後に,放射性物質への対応でございます。  現在,水道水から放射性物質は検出されてはおりません。当面は国の指針に基づきまして,浄水については週1回,原水──元の水ですね,こちらについても,雨の影響を受けます利根川とか那珂川の河川水,こちらについては週1回,それから雨の影響の比較的少ない霞ヶ浦,北浦,これらのほうの湖沼水ですね,こちらについては月1回,放射性物質の測定を行いまして,結果の公表をホームページ等で行ってまいります。  私からの説明は,以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。 23 ◯伊沢委員長 ありがとうございました。  説明漏れはありませんか。澤畠技監兼河川課長。 24 ◯澤畠土木部技監兼河川課長 河川課からの説明の中で,一部誤りがありましたので,訂正させていただきたいと思います。  資料4ページの説明の際に,左側の中段の表中,県内の主な津波災害,この中で,浸水災害の合計値を私は251棟と申し上げました。  正しくは,この表にございますとおり,2,510棟でございます。修正させていただきたいと思います。申しわけございませんでした。 25 ◯伊沢委員長 そのほか,説明漏れはありませんか。高野施設課長。 26 ◯高野企業局施設課長 ちょっと説明のとき,間違えたようでございます。先ほどの災害時協力員制度でございますけれど,創設を,平成22年12月としゃべってしまったようですが,平成22年の10月から創設をいたしておりますので,訂正のほうをお願いいたします。失礼いたしました。 27 ◯伊沢委員長 そのほかに説明漏れ等はございますか。  ないようですので,以上で,説明聴取を終了いたします。  これより,質疑を行います。  質疑は土木部所管事項,企業局所管事項を一括して行います。質疑のある方はお願いいたします。  細谷(典男)委員。 28 ◯細谷(典男)委員 私のほうから,たくさん対策ある中で,一つお聞きしたいと思います。河川課にかかわるところで,水害,津波,地震,多くの対策ありますが,土砂災害の問題についてお聞きしたいと思います。これは,水害なんかと比べれば,そんなに広がりのある災害ではないんですけども,しかし,その該当の地域の方から見れば,かなり深刻な問題というように思います。で,この整備率が23%ということで,この東日本大震災がある前から進んでなかったんではないかというように思うんですが,私どもも地震の後,地域回りまして,電子基準点が移動したり地盤が変化したりというようなこともあって,やや危険は増しているというように思いますので,ここに取り上げていただいたことは本当にありがたいと思っています。  そこで問題なんですが,今までも進んでなかったのは,私が思うには,地元の市町村で1割負担しなくちゃならないということがございます。これは県の事業なんで,本来なら県と国で全部やるべきだと思うんですけども,地元も受益者,利益を享受するだろうということで1割負担となっているんですが,これが大変地元から見れば厳しい。これは県のほうで10%というより,決められたわけなんですけれども,この辺のところを見直しをしていただかないと,なかなか地元の市町村から,この急傾斜地何とかしてくれという要望は出にくいんではないかなというように思うわけでございます。  今回,これが大震災の復興という関連で出ておりますので,従来の予算の枠組みから一歩出て,復興予算の中でこの負担割合というものが変えられないものなのかどうか。そういう中で,この事業を促進するというようなことができないものなのかどうか,ということについてお聞きしたいと思います。 29 ◯澤畠土木部技監兼河川課長 急傾斜地事業は,確かに公共事業としての枠組みではございます。しかしながら,受益者がかなり限られてしまうという,ちょっと特殊な事情もございます。そういうこともありまして,この法ができたときから,受益者負担という考え方がございました。本来であれば,直接受益を受ける住民の方から一部いただくというような趣旨でございます。  それを茨城県や──ほかの県でもございますが,市町村に一部負担を出していただいて,というような方法で運営しているような実態でございます。  これにつきましては,いずれにしても財源を伴う話でございますので,何とも今の段階では申し上げにくいんですけれども,そういう話があったことも,財政当局にもお話をいたしますし,少し時間をかけて研究したいと思います。 30 ◯細谷(典男)委員 なかなか整備率が進んでないところの要因が,そこに一つあるのかなというように感じていたもので申し上げました。  ただ,この県内の状況の市町村を見ますと,受益者,つまり自分の土地が強化されるわけですから,もちろんそれは大変な利益を受けるんですけれども,しかし,それが被害が起きたときの広がりというのも考えれば,この事業をやんなくちゃならないというように思うわけでございます。  ただ,そういう中で,県内の市町村では,実際その土地を持っている方に費用を出させずに,市町村で全額,その1割の分も出しているところもあれば,そうじゃなくて,もう本当にがけのところの土地を持っている人にお金を出させているところもあると。まあ,圧倒的に市町村が出しているところが多いんですけれども,やはりそういう意味で言えば,何とかぜひ御検討いただきたいというのと,あと,ここには,特に病院とか福祉施設,これはやってきますということはあるんでございますけども,この辺だけでもちょっとめり張りつけて御検討いただければということを申し添えて,要望で終わらせていただきます。 31 ◯伊沢委員長 ほかにございませんか。八島委員。 32 ◯八島委員 少し概括的なことで,どこがお答えになるのかわかりませんけれども,こういう企画,方向性を出す中で,目標値の設定というものをどこまで考えていけるのかなというふうに思うんですね。方向性として,当面,何かをやっていこうということはここで見て取れるけれども,ある意味の,ある程度,何年まで,どこまでの完成形があるのかという部分について,どういうふうに考えていくのかということが一つです。  もう一つ,あわせてなんですけれども,例えば道路を改良していこうというときに,右折レーンをつくろうとして拡幅をするというようなことで,例えばそこによってスムーズな避難経路ができていくとかですね。大変ソフトな部分,それに伴う道路の拡幅とかいう部分というのは,相当数出てくると思うんですね。  そういうものが,現実に今の目標の設定の中で,積み上げていくことが可能かどうか,また,そういう方向性というのはどうなんだろうかということでお話を承りたいと思います。 33 ◯伊藤土木部企画監 今,委員のほうから,目標値の設定ということでお話がございました。  きょう,私どものほうでお示ししましたこのテーマに沿った項目の中では,ハードの整備を方向性として置いているものもございますし,後は,例えばいろいろな危機管理対応ということで,最後のほうに出ました事務所とか,あるいは,現場での地元の建設業者との連携であるとか,そういったソフト的な面もございます。  という中で,今年度,3月に県として防災計画を決めたことに沿いまして,今年度いろいろな,ここに掲げました方向性に従いまして,中身を各課,あるいは部の中で連携して検討しているわけなんですが,特にハードのものにつきましては目標値を示す。それは量的なものもありますし,あるいは安全性みたいなこともございますので,そういうことは,今,委員から御指摘がありましたように,ぜひ念頭に置いて取り組んでいかなくてはならないことかと思います。  ソフトの面につきましては,これについてはどの程度の安全性が確保できるかということ,どこまで詰められるかということにつきましては,ちょっとこの場では自信がないんですけども,そういうことはぜひ念頭に置きながら,それぞれの施策というか,取り組みについて検討する中では,十分に心にとどめながらやっていきたいというふうに考えております。 34 ◯八島委員 目標値の設定というのは,相当難しいんだろうなと思うんですけれど,やはり安全性とか,実はこのずっと資料の中で,安全とか安心という言葉がなかったのが気になったんですけれども,県民の皆さんが求めているのは,当然ハード面の設備はもちろんのことですけれども,それに伴ってどこがよくなったんだろうということを,やはり見せることが大事だと思うんです。見せるのが道路であったり,街路であったりするんだと思うんですね。そういう意味では,もう少し全体に安全とか安心とか,そういう部分のことを配慮した防災,減災のハード面の計画というふうにしていただければなというふうに思っているところです。そういう感想でございます。これは。  で,震災のときにいろいろ話を,要望という形で県民の皆さんに聞いていたんですけれども,例えば街路灯とかですね,そういうような細かいことがやはりすごく話題になるんですね。ですから,それをソフトというふうに言い切らないで,計画をつくってほしいというふうに思うところです。  これは要望ということで,そのままで結構でございますが,ぜひよろしくお願いします。 35 ◯伊沢委員長 ほかにございませんか。鈴木(定)委員。 36 ◯鈴木(定)委員 この前の大震災のときに,私,議事堂から自宅に帰るまで5時間かかりました。通常1時間かからない距離なんですが,5時間かかりました。その最大の理由が,橋が通れなかったことだったんですね。  要するに,橋梁自体はしっかりもとのレベルにあるんですけれども,そこにつながっている道路が下がってしまうと。これで車が通れないと,こういう状況が,多分一番時間がかかった原因だと思っていますが,今回のこの復旧に際しまして,その辺の対策というものはとられているんでしょうか。 37 ◯青沼道路維持課長 橋梁の耐震化につきましては,今鋭意やっております。ただ,今やっておりますのは,橋梁の本体及び橋脚等の耐震化をやっております。で,前後の取り付け部分につきましては,まだ具体には,今回の復旧のところにつきましてはやっておりますけれども,その点については,まだ手つかずの状態でございます。 38 ◯鈴木(定)委員 多分,橋梁のレベルがこの震災でも余り変わらなかったというのは,橋脚が岩盤までちゃんと杭か何か打ってあるからだと思うんですね。そこにつながっている道路自体も,技術的には可能な気がするんですが,その辺の技術というのはどうなんでしょうか。 39 ◯青沼道路維持課長 橋梁の架かっている地盤の状況によりまして,いろいろ工法はあるかと思うんですけれども,実際,交通量が多いところですと,どうしても橋梁の部分で段差が起きてしまうというのは通常でもありまして,それについては随時,道路のほうを補修しているというような状況でございますので,その辺はちょっと一概には,こういったものというのはちょっと言えないと思います。 40 ◯鈴木(定)委員 私,どうしてこういう質問をしたかと申しますと,茨城県はやはり東海原発を抱えておりまして,再稼働するかどうかという問題はともかくとして,もし何かあったときに,皆さん真っ先に車に乗って逃げると思うんです。そのときに,そういう段差があって,車が車としての利用価値を生み出せないようなことがあると,これはすぐパニックにつながるんじゃないのかなという思いで質問させていただきました。時間をかけて,ちょっとお考えいただきたいというふうに思います。  それと,もう一点なんですけど,今回の震災ではトンネルの崩落等は,私の記憶の中では余り報告されてないんですが,その辺の震災後の点検というものはなされているんでしょうか。これ,県管理に係るトンネルで結構です。 41 ◯青沼道路維持課長 私どももトンネルの点検は,道路パトロールということで,すぐやっております。その報告のほうは,特に大きな崩落というのは受けておりません。 42 ◯鈴木(定)委員 ということは,特に問題はないという認識でよろしいんでしょうか。 43 ◯青沼道路維持課長 今回については,そういうことでございます。 44 ◯鈴木(定)委員 最後に,企業局に御質問したいと思うんですけれども,水の放射性物質の検査の体制につきまして,これ検査対象の核種というのは,いわゆるヨウ素とセシウムという認識でよろしいんでしょうか。 45 ◯高野企業局施設課長 ヨウ素とセシウムについての検査ということで結構です。 46 ◯鈴木(定)委員 先般,広瀬隆さんという方が,つくばで講演されたと思うんですが,そのときに,今回の福島第一原発の折に,いわゆる核燃料プールにあるもの自体が,高温によって気化したおそれがあるということを言っておられまして,その中の核種の一つにプルトニウムも入っていると,そういう話もその折,されておりました。  これが正しいかどうかはわからないんですが,果たしてセシウムとヨウ素に限定して,放射線物質検査をするのがいいのかと言われますと,できることならば,たまには別の核種を対象とした検査も必要かと思うんですが,いかがお考えでしょうか。 47 ◯中島企業局長 一応,国の検査の基準というのがありまして,今,セシウムと,それからヨウ素をやっていますと言いましたけれど,ヨウ素は半減期がもう過ぎた今は,調べる必要はないというふうに言われておるんでやってません。プルトニウムというのは重たくて,要するに広く飛ばないというふうに一般的には言われておりまして,そういうことがあって,厚生省のほうの基準の中でも,それを調べる必要はないというふうに言っているものというふうに思っております。 48 ◯大塚企業局総務課長 私は原子力安全対策課長を昨年までしておりまして,その中で,ストロンチウムとプルトニウムにつきまして,県のほうの環境監視センターのほうでも調査しまして,その結果についても公表しておるんですが,県内の十幾つかの市町村でやったわけでございますが,基本的には,今まで核実験等である程度ストロンチウム,プルトニウム等は本県に来ているわけでございます。全国的に来ているわけでございますが,その範囲内ということでございまして,新たなものが,ないとまでは断定はできないんですが,その範囲内にありますので,基本的には新たに福島第一のほうからは来ていないんじゃないかというような結果も出ております。  また,ストロンチウム等の分析には,これはゲルマニウムと違いまして,約3週間,4週間かなりかかるというような状況もございますので,そういう面からも,ある程度環境監視センター等で検査等はやっているというような状況でございます。  以上です。 49 ◯鈴木(定)委員 国の知見が常に100%正しければ,安心・安全には問題ないんでしょうけれども,今の国を見ていますと,必ずしもそういう感じでもありませんので,ちょっとこういう質問をさせてもらいました。  ありがとうございました。 50 ◯伊沢委員長 よろしいですか。ほかに。佐藤委員。 51 ◯佐藤委員 きょうの「大震災からの復興と防災・減災に向けたいばらきづくり」ということで,現状,課題,そして方向性ということで,こういうことに対しては,こういう形でやっていくというようなことが明らかにしていただいたところでございます。やはり震災の場合は初動体制をどうするかということや,あるいは情報がなかなか取れなかったというようなことについても,8ページの中で先ほど御報告をいただきました。この辺をもう一度振り返りながら,しっかり具体的に何ができるのか,あるいは東北3県──茨城も被災地でありますけれども,そちらのほうの状況でよりいいもの,あるいはいい体制,やり方,そういうものも参考にしながら,これから12月に向けて,しっかりと皆さんと論議をしてまいりたいというふうに思っております。先ほど八島委員のほうからもありました,具体的にこれはできているとかということについて,これから論議をさせていただけると思いますので,よろしくお願いいたします。 52 ◯伊沢委員長 ほかにありますか。田山委員。 53 ◯田山委員 鈴木委員のほうから,企業局に指摘ございましたけれども,中島新企業局長,ぜひ期待していますのでお願いします。  いろんな,危険だ危険だという広報が先行していると。風評被害,例えば今のヨウ素,あの騒ぎの中で牛乳にヨウ素が入って,半減期が8日だから,あの騒ぎで2カ月で,もうヨウ素入りの牛乳がなくなってしまったということが,ずっと余韻として,セシウムに変わったり,無用な心配がされていると。河川について1週間,湖沼で1カ月に,せっかく放射性物質について検査をしているということについて,ホームページもいいけども,ペットボトルで一生懸命水を売っている企業局としてね,やはり安全情報というか,リスク,危険情報はいっぱい流れてくるんだけども,茨城新聞で各地域の線量は毎日出ていますよね。あれにのっとって新聞でね,ぜひひとつ,県の水は安全だと,安全広報足りないんですよ。本当に危険だ,危険だというけれども,県全体の風評被害を払拭する,その一つの旗頭として,しっかり安全ですよと,チェックしてますよと,問題ないですよという広報をぜひやったらどうかなと,お願いしたいと思います。 54 ◯中島企業局長 まことに御指摘ありがとうございます。実は,やはりインターネットとか「ひばり」というのを,ついつい我々県の持っているものとして言いがちなんですけれども,一つは今,言いました新聞については,十分検討させていただきたいというふうに思います。  それから,もう一つ,新たな方法として,市町村の広報紙というのに,県がいろいろな情報を載せるというようなことを,広報広聴課の窓口でやっているのがあります。そこに,定期的に結果を出していただくというようなことも,考えようという新たな取り組みとして,現在考えておりますので,そういうものも含めて,十分にPRのほうを努めさせていただきたいというふうに思います。 55 ◯田山委員 前総務部長当時に,せっかく広報予算たくさんつけていただいて,マスメディアも使えるような,そういう手だてもあるので,ぜひひとつ,お願いしたいと思います。  これは道路維持課長,資料によると,県管理道路で,現在通行どめは2カ所だとあります。どの路線で,どういう原因で,1年たっても通行どめになっているのか,わかればちょっと。 56 ◯青沼道路維持課長 資料のほうの備考のほうに書いておりますが,1つは,鹿行大橋でございます。これにつきましては4月26日,あさって,新しい橋が開通いたしますので,1つは減ります。  もう一つは,ここに書いてあります県道新川江戸崎線という,稲敷市のほうにございます県道でございまして,ちょっと場所的には,この図面で見づらいんですけれども,圏央道の……というのが,ちょっと書いてあるかと思うんですね,左側の図面でございます。霞ヶ浦のほうに向かって,ちょっと何かホッチキスの針のような形をした水色の第2次緊急輸送路がございます。この水色の部分の右側の部分,これがちょうど霞ヶ浦の堤防になっておりまして,その堤防のほうがちょっと崩壊しまして,それは国のほうで直すことになっていまして,その後,道路のほうを直すというようなことで,まだ,ここの部分だけは通行どめにしております。 57 ◯田山委員 1年たって,実質1カ所というのは多くはないんだろうと思うんですけれども,県管理はそういうことでわかります。だけど,市町村道,あるいは,また広域農道の関係の情報を,何か持っていますか,現状は。 58 ◯青沼道路維持課長 市町村道につきましては,災害査定の査定状況とか,金額とかというのはつかんでおるんですけども,具体にどの路線が今どうなっているかというのまでは,ちょっとまだつかんでございません。 59 ◯田山委員 たまたま,いわゆるバードラインというのかな,鈴木(定)委員の地元かな,バードライン,あれ開通してない。国道118号からガンマーフィールドのほうへ行く道路,あそこ,とまっていますよね,1年以上。何かわかりますか,情報。 60 ◯青沼道路維持課長 済みません。情報,ちょっとございません。 61 ◯田山委員 やはり県民としては,いろいろ支障を来しているわけで,県道だけ,国道だけやればいいということじゃなくて,その辺,ぜひチェックして,どういう原因なのかわかりませんけれども,やはり市町村をしっかり指導して,復旧に向けてやるのも県の道路行政ではないかと,ぜひお願いしたいと思います。  あと,河川課長,これ,ちょっと基本的なことだけれども,津波対策ですね。L1津波等に対する海岸保全施設の整備の推進。具体的に,海岸保全施設はどういうものですか。 62 ◯澤畠土木部技監兼河川課長 いわゆる,波返しのあるような堤防にしております。海岸の堤防です。 63 ◯田山委員 いわゆる,高潮用の波返しのようなものです。あれを,どういうふうにするということですか。 64 ◯澤畠土木部技監兼河川課長 波返しのある堤防につきましては,高潮とか,台風とか,そういった波浪,高潮で,現在まであの高さを決めて整備をしてまいりました。  今回は,この津波を踏まえて,大体100年に1遍ぐらいの周期で起こっているような地震・津波に対しては,やはり同様に,ああいった施設で守ろうという考え方が,国から示されております。  我々も,それに沿って100年に1度程度で繰り返されている津波は,今調べているところでございます。その調べから,どの程度の津波がというのが決まれば,その津波に対しても,波浪とか,いわゆる高潮でとめたと同じように,津波に対しても,その施設でとめようということで,進めようと思っております。 65 ◯田山委員 基本的には,新たなかさ上げをやると。 66 ◯澤畠土木部技監兼河川課長 結果的に,現在の波浪,津波から決まっている高さよりも,津波の高さのほうが高いということになれば,かさ上げが必要になろうかと思います。 67 ◯田山委員 あと,港湾課長,今回の災害復旧で現状復帰,災害復旧の基本というか,従来の,例えば岸壁もそうだし,堤防もそうだけれども,いわゆる災害前の基準に復旧するということが当面の災害復旧事業,災害査定で認められる事業の内容だというふうに聞きますけれども,そういうことですか。 68 ◯富永港湾課長 国補助の災害復旧事業は,法律でそういう原形復旧というのが決められておりますので,そういうことになりますが,一部,特に港湾の場合には,耐震強化岸壁が必要であるところにつきましては,港湾計画を変更したところがございまして,具体的に申しますと,日立港区の第4埠頭の岸壁の中で耐震強化岸壁を整備するところ,それから鹿島港の外港地区で耐震強化岸壁を整備すべきところであるといったところは港湾計画を変更しましたので,その部分については,耐震強化を図るような岸壁の復旧というのをあわせて行っております。 69 ◯田山委員 それ以外で,やはり専門家,漁業者,どうしても今回の震災を踏まえて,地盤沈下があって,かさ上げをしても,もとに戻らないと。既にそういう予想をしているわけですな。ちょっと大波が来ると,我々が海岸線を走っていても,やはり波高いですよ。従来の道路から見たらですね。これ,名前言いますとね,大洗の平太郎浜というところ,1回通ってもらってごらんなさい。旅館街に入るところですね,左にカーブして,大きい鳥居のところ。右側の海はちょっと怖いぐらい波が高くなっている。完全に沈下している。  私の家の前は20センチ沈下して,逆に1メートル上がっていると。10メートルぐらいのスパンですけれども,そういう中なので,災害復旧で工事に入ると,1年たって遅いんだけど,入るけども,その後の展望をしないと,いろいろ支障があるということを,ぜひひとつ港湾課長,頭へ入れて検討して工事に入っていただきたいと思います。 70 ◯富永港湾課長 先ほど,河川課長から御答弁いたしましたように,現在,県の津波対策検討委員会のほうで,どの程度の津波の高さで構造物の設計をしていくかということを検討しておりますので,その結果も十分踏まえまして,今,田山委員がおっしゃったようなことも念頭に置きながら,整備を進めてまいりたいと考えております。 71 ◯田山委員 せっかくの資料なので,けちつけるわけじゃないですけれども,読むと,これ,ちょっと違うなと。例えば,これは港湾課が最初に示してもらった資料で,臨海部への企業進出とあって,茨城港大洗港区には東京かねふくめんたいパークが進出したとあるんだけれども,これは港湾行政とは全く結果として関係ない。海とのかかわりはあるけれども,やはり水産用地として長年遊休地であったものを,めんたいぱーくが取得してもらっただけですね。港湾には,そのインパクトないんですよ。  そういう状況の中で,課題としては,貨物量増加に対応した港湾空間の確保とあるので,そういう物流,少しちまちま量がふえたということではなくて,せっかく目指すべき方向性の中に,企業立地促進による地域経済の活性化や雇用促進などへの貢献としっかりうたっているので,ここに港湾行政がかかわらないと,やはり短絡的な方向でなかなか中身が出てこないということの指摘を生意気にあいさつさせていただいて,せっかく標榜したら,やはり他部局とも連携して,ここまで入らないと。  要するに企業が来なければ──私もこの前,葉梨委員,横山委員,皆様方と上海と行って来たけれども,もうスケールが違う。ああいう中で,やはり茨城港をどう振興させていくかということになると,やはり企業をしっかり誘致することが,一義的に港湾行政の大きい目的でも一つあるような気がします。  同様に,茨城空港についてもそうなので,これは道路建設課長,せっかく2ページの課題で,課題3に,県外からの観光客に対する県内主要観光地や茨城空港などへの利便性を向上させ,さらなる交流人口の拡大を図る必要があると,しっかり理解をしてくれているようだから,具体的に道路行政でどうかかわるのかと,どういう手法をとるべきなのかということも,ぜひひとつ,もう一歩入ってもらいたい。  春秋航空へ行ってきましたけども,ちょっと先々危ういかなと。非常に茨城空港に行っているけれども,こういうことについて,受け入れのネットワークづくりとか,足の問題,商品化,そういうものについて,茨城県の行政に大いに期待していますよというようなことで申し伝えがあったので,やはり道路網を県計画にしっかり位置づけると。東関東道,進んでいますけれども,あれ,現実に茨城空港とどういうアクセスを持っていくのかというようなことも入れて,やはりこれは高速道路になりましょうけども,道路行政をせっかくうたっているので,茨城空港振興に向けても,道路をぜひ頑張ってほしいなと。  具体的に,どういう手法を考えているのかなということを聞きたいけれども,特別ないでしょう。ないと思います。だから,ぜひ期待をしたいという意味で指摘をしておきます。せっかくの資料ですから。 72 ◯伊沢委員長 ほかにございませんか。
     ないようですので,以上で「大震災からの復興と防災・減災に向けたいばらきづくり」についての審査を終了いたします。  続きまして,各市町村から県に出されております要望事項の概要について,説明聴取を求めます。  伊藤企画監。 73 ◯伊藤土木部企画監 それでは,お配りしております資料のうち,平成24年市町村要望第1順位事項一覧と書かれております資料をごらん願います。  この市町村要望書につきましては,県内44,すべての市町村から,今月御提出をいただきましたものでございます。例年と同様に,今回も各市町村から複数の御要望をちょうだいしてございますけれども,本日はそのうち,第1順位でいただいております要望事項につきまして,資料としてまとめさせていただきました。  なお,第2要望以下を含みます各市町村の要望事項につきましては,別途,後ほど委員の皆様にお配りさせていただきたいと存じます。  また,本日御説明させていただきます第1順位の要望事項につきましては,10月に予定されております第3回閉会中の委員会の際に,それぞれの調査結果をまとめさせていただきまして,御説明させていただきます。よろしくお願いいたします。  それでは簡単に,資料につきまして御説明させていただきます。  平成24年市町村要望第1順位事項一覧,表にしてございますけれども,各市町村から第1順位の要望事項を一覧にしたものを,表の中央に項目出ししてございます。  表の左側から2つ目の欄に,ページというふうにいってございますけれども,めくっていただきますと,まず最初に,下に1ページということで水戸市長,水戸市からの要望書,以下,表の順に従いまして,ページをふってございますが,各市町村ごとに1枚ずつ要望書を添付してございます。  また,最初の表に戻っていただきたいと存じます。  要望の種類といたしましては,この表の欄外,一番下に太字で囲ってございますが,要望の種類というようなことで,簡単にまとめさせていただいております。44市町村のうち,37市町村が道路の整備,6市町が河川・海岸の整備,1市が港湾の整備というような内訳になってございます。  道路の整備につきましては,交通渋滞あるいは交通危険箇所の解消ということを目的にいたしまして,バイパス整備や現道拡幅,歩道整備等が内容となってございます。  また,河川・海岸の整備につきましては,浸水被害等の解消のため,河川改修の要望となってございます。  それから,港湾につきましては,鹿島港の完全復旧,あるいは,今後の津波対策といった内容になってございます。  なお,この44市町村のうち,第1順位の要望といたしまして,ことし新規に提出されましたのは,ページ番号に沿って御紹介いたしますと,ページ番号の26番のかすみがうら市,ページ番号30番の鉾田市,ページ番号37番の大子町,ページ番号44の利根町の4市町でございます。  これらの4市町のうち,かすみがうら市以外の3市町の要望につきましては,昨年の第2順位の要望事項が繰り上がってございます。4市町いずれにつきましても,昨年第1順位の要望事項につきましては,要望の内容でありました道路が供用したでありますとか,内容につきましては,一定の成果等がございましたことから,今回,新規の要望,あるいは第2順位の要望を繰り上げて提出いただいたというふうにとってございます。  また,その他40市町村につきましては,昨年と同様の要望事項となってございます。  県といたしましては,これらの要望事項が,各市町村の優先的な課題であることを十分に認識いたしまして,今後それぞれの要望につきまして,調査や対応の検討を行ってまいり,御報告させていただきたいというふうに考えてございます。  私からは以上でございます。よろしくお願いいたします。 74 ◯伊沢委員長 説明漏れはありませんか。  以上で,市町村要望についての説明聴取を終了いたします。  なお,ただいまの市町村要望事項につきましては,今後の委員会審査にお役立ていただきたいと思います。  また,各要望への県の対応状況につきましては,本年最後の閉会中委員会において,改めて報告を求めたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  それでは,以上をもちまして,本日の委員会を閉会いたします。                 午後3時56分閉会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...